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百見(ひゃっけん)は一触(いっしょく)に如かず

 私達が動物飼育をするに当り、特に大切な考え方が有ります。これは弊園プチZOOの社員に対して入社当初の教育として私が話している事でご座居ます。

 良く世間では「百聞は一見に如かず」と言い、あれこれ話を聞くよりも自分の目で見て確かめる事の方が、はるかに良く理解できると言う意味で、英語では「Seaing is believing(見ることは信じる事である)」と言います。百聞とは同じ内容を百回聞くと言う事で有ります。百聞もしたら嫌になっちゃいます。ひょっとしたら耳に胼胝(たこ)が出来てしまうかもしれませんね。この胼胝は比喩で諷喩という表現方法なのですが、兎に角、話を聞いて貰えないならば、理解して貰えないのならば何の役にも立ちません。それならば見て貰おうじゃないか、と現場や実際を見て体験して貰うと、何も言わなくともたちまち解る、仮想と現実みたいな違いが有るんですね。
 
 「グリーンイグアナが産卵したよ!」
 「丸くてね、細長くて白いんだ。」
 「直径2.5㎝くらいで長さは4~5㎝が標準みたいで、小さいのも産んだんだ。」

 この報告で皆さんはグリーンイグアナの卵を想像出来ますか?頭の中で思い描いて仮想をしますが、下の写真をご覧になりますと「嗚呼、こんなんだったのか。」と思われるでしょう。これが最初の「百聞は一見に如かず」の一例です。それ程大切な諺ですが、弊園ではその諺を踏まえ発展させて、「百見は一触に如かず」と申します。

 グリーンイグアナの産み立て卵を眼にして拾い上げて手のひらに乗せてみると、濡れていた卵殻がまるで和菓子の饅頭の様な出立ちですが、見る見る間に乾いてきて艶々していた粘液が膜となり、そして卵殻に同化して行くのが数分で観察されます。その不思議と驚き、その経験が大切であり、飼育上の大切な宝となります。この経験・宝の蓄積が多ければ多いほど幸せになれます。

 「経験は知恵の娘」(プラトン)と申します。勉学し、学び得るのは知恵ですが、その知恵も机上論では説得力が不足します。そこで経験に基づいて得られた知恵・知識は重要で、物事を探求する上でとても大切な行為・考えなのです。飼育する事は科学する事だと私は考えております。家庭内で、学校で、実験室で、職場で、動物園や水族館で動物飼育をされていらっしゃる方はとても大勢いらっしゃると思いますが、「百見は一触に如かず」を実行され、より深い動物飼育技術の、そして動物文化の造詣を得られます事を望んでおります。そして、多くの動物達が良い環境の下で暮らせる事が大切で、その環境を与えられる飼育者になって下さい。弊園の大動物好き飼育係は幾多の仕事を抱え、日夜励んで居ります。心根の優しい人間は素敵です。

シカの角切り!!


先日、四日市市にある南部丘陵公園と青山里会で
飼育しているヤクシカ5頭の角切りを行いました!!
繁殖期の秋になると、オス同士は交尾権獲得の為に
角(枝角)を用いて激しい闘争を起こします。
その為、仲間同士また私達飼育員のケガ防止の為に
毎年9月~10月に角切を行っています。

     <<袋角>>


 ビロード状の皮膚に覆われており、
 血が通っている。
 この時に切ると出血する。


     <<枝角>>


 袋角の成長が止まり、
 皮膚が乾燥して剥けてくる。
 剥けきった後の白い角を枝角といい、
 切っても出血はしない。



体重は30kg程ですが、動物の力には
到底敵いません


大人4人がかりで、必死に抑え込み、
1人が金ノコで角を切ります。
必死になりすぎて誤嚥をさせないように、
気道の確保をし、呼吸の安定を忘れてはいけません



・・・翌日。
スタッフは筋肉痛・・・・。トホホ。

台風対策


例年に比べ、今年は日本に接近・上陸する台風が多かったですね!!
皆さん、台風による被害はありませんでしたか??
台風16号、17号、18号も進路を確認し、
台風16号は、9月20日(火)に上陸しましたので、
直撃に備えみんなで台風対策をしました!

暴風雨で飛びそうなものは片付け、ロッカーも移動させて
ロープで固定しました。

また、動物たちを収容している園庭には移動式の鳥小屋が
3つ並んでいるのですが、 鳥小屋の下にはローラーが付いている為、
強風で押されてフェンスの下の沢の方へ
行ってしまわないように、母屋に移動してロープで固定しました。




実は、フェンス下の沢は集中豪雨の時によく削られます。
沢が崩れた時に鳥小屋も一緒に崩れてしまわないように対策しました。

ちなみに、アヒルとバリケンは普段、池のあるアヒル小屋にいるのですが、
この日は鳥小屋の中に避難させました。

台風の被害は甚大な地域もあり、被災された皆様の苦労を
プチZOO一同、案じています。

幸いにも我が社の岐阜県、愛知県、三重県の動物施設では
大きな被害も無く、助かりました

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里ふく動物新聞(第43号)

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